一翳在眼空華亂墜
一翳眼に在れば空華乱墜す
『景徳伝灯録』巻十
福州芙蓉山靈訓禪師。初參歸宗問。如何是佛。宗曰。我向汝道汝還信否。師曰。和尚發誠實言何敢不信。宗曰。即汝便是。師曰。如何保任。宗曰。一翳在眼空華亂墜。
福州芙蓉山霊訓禅師、初め帰宗に参ず、問う、「如何なるか是れ仏」。宗曰く、「我汝に向って道わん。汝、還って信ずるや否や」。師曰く、「和尚、誠実の言を発せば、何ぞ敢えて信ぜざるや」。宗曰く、「汝に即すれば便ち是なり」。師曰く、「如何が保任せん」。宗曰く、「一翳眼に在れば空華乱墜す」。
- 空華 … かすんだ目で空を見るとき、ちらちら見える花のようなもの。
- 『禅語字彙』には「惑相を一度認むれば、眼中の翳の如く、それからそれへと妄想が亂發するの意」とある。【一翳入眼心華亂墜】