道歌:ま行
ま | み | む | め | も |
【ま】
- 曲がりても 杓子は物を 救うなり 直なようでも潰す摺こぎ(遊芸園随筆)
- 丸かれや ただ丸かれや 人心 角のあるには 物のかかるに
- 丸くとも 一角あれや 人心 あまり丸きは 転びやすきに(一休宗純伝)
【み】
- 磨きなば 磨いただけに 光るなり 性根玉でも 何の玉でも(一本亭芙蓉花)
- 道という 言葉に迷う ことなかれ 朝夕おのが なす業と知れ(至道無難『即心記』)
- 身に持てる 玉といえども 磨かずば あたら光の 世には知られじ(黒沢 翁満『葎居集』)
- 実るほど 稲はうつむく 人もまた 高き身とても 奢らぬぞよき
- 見ればただ 何の苦もなき 水鳥の 足に暇なき 我が思いかな(徳川光圀)
- 見渡せば 果てしも知れぬ 荒海も 渡らば渡る 道はありけり
【む】
- 昔蒔きし 木の実大木と なりにけり 今蒔く木の実 後の大木ぞ
- むかむかと 腹の立つとき 顧みよ 理か非かまたは 短慮なるかと
【め】
- 冥途から もしも迎いが 来たならば 九十九まで 留守と断れ(蜀山人)
- 巡りくる 因果に遅き 早きあり 桃栗三年 柿は八年
- 召し使う 者の心を その主の 目をかけぬこそ 別れはじめよ
- めでたやな 下戸の建てたる 倉もなし 上戸の倉も 建ちはせねども
- 目鼻口 手足は人の 並なれど 心ひとつで 廃る身体ぞ
【も】
- もの言えば 父は長柄の 人柱 鳴かずば雉も 撃たれまじきを
- ものごとの 一つかなえば また二つ 三つ四つ五つ 難しの世や
- 武士の 弥猛心の ひとすじに 身を捨ててこそ 浮かぶ瀬もあれ
- 諸人の 教えとなりし ひとことは 千々の黄金に かえんものかは
- もろもろの 願いありとも 手を束ね 遊びていては いつ成就せん(手島堵庵『為学玉箒』)
あ行 | か行 | さ行 |
た行 | な行 | は行 |
ま行 | や行 | ら行 |
わ |