不住青霄裡
青霄裡に住まらず
『臨済録』
師云、直透萬重關、不住清霄内。平云、子這一問、太高生。
師云く、直に万重の関を透り、清霄の内にも住まらず。平云く、子が這の一問、太高生。
- 清霄 … 青空。青天。
- 『新版 禅学大辞典』には、「師の宗旨をことごとく知りつくしたが、その宗旨の中にとどまってはいない。独特の生活を創造しているの意」とある。【直透萬重關不住青霄内】
- 入矢義高監修/古賀英彦編著『禅語辞典』には、「万重の関門を突き破って、さらに蒼穹の上へも超え出ている」とある。【直透万重関、不住青霄裡】
- 柴山全慶編『禅林句集』には、「鯉が龍門(萬重關)を超えて天に上るがその天にも止まらぬ。悟り切つて更にその悟りに尻をすえぬ」とある。【直透萬重關不住青霄裡】
- 『禅語字彙』には、「萬重關は、文字言句の束縛をいふ。青霄裡は佛地をいふ。文字言句に拘はらぬのみか、佛地にさへ足を停めぬの意」とある。【直透萬重關不住青霄裡】
- 沖本克己/竹貫元勝著『これで大丈夫禅語百科』には、「あっという間に厳重な関所を通り抜け、青空の下にも留まらない。闊達自在な悟りの境涯」とある。【直透万重関不住青霄裡】
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