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山青花欲然

山青花欲然

やまあおくしてはなえんとほっ

杜甫「絶句」(唐詩選)
江碧鳥逾白
こうみどりにして とり逾〻いよいよしろ
山青花欲然
やまあおくして はなえんとほっ
今春看又過
こんしゅんのあたり
何日是歸年
いづれのか ねん
  • 江 … 成都を流れる錦江。
  • 碧 … あおみどり。
  • 逾 … いよいよ。ますます。一段また一段と。
  • 然 … 燃え立つように映える。「燃」と同義。
  • 柴山全慶編『禅林句集』には、「緑の水上を泳ぐ眞白な鳥、青葉の茂みに燃え立つ紅い花、描き出す悟りそのままの妙景」とある。【江碧鳥逾白山青花欲然】
  • 有馬頼底監修『茶席の禅語大辞典』には、「……色とりどりの春の景色、そのコントラストの妙を詠む。川がみどり深く流れており、水面に浮かぶ鳥の姿はますます白く見えて眼に染みるよう。山々は新緑の青葉につつまれ、そのあちこちに真紅の花が燃え立つように咲いている。うつくしい事この上なし。眼前のこの景色がそのまま真理の風光であり、仏のみすがたである」とある。【江碧鳥逾白 山青花欲然】
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