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鞋香楚地花

鞋香楚地花

あいかんば楚地そちはな

釈可士「僧を送る」(全宋詩)
笠重呉天雪、鞋香楚地花
かさおもてんゆきあいかんば楚地そちはな
  • 笠 … ここでは行脚僧の網代笠あじろがさをさす。
  • 呉天 … 「呉山」に作るテキストもある。いずれも呉の地方をさす。
  • 鞋 … 草鞋。
  • 楚地 … 楚の地方をさす。
  • 『新版 禅学大辞典』には、「佛道修行という重い任務を担って行脚する僧の風情を讃える語」とある。【笠重呉天雪】
  • 柴山全慶編『禅林句集』には、「行雲流水の行脚の情景」とある。【笠重呉天雪鞋香楚地花】
  • 『禅語字彙』には、「行脚僧の風姿を美化していふ」とある。【鞋香楚地花】
  • 芳賀幸四郎『新版一行物』には、「……呉の地方を行脚した時は折りしも冬で、雪のとうげを越すのに難渋した。しかし楚の地方に到った時は陽春で、落花を踏んでの旅は脚も軽くまことに快適であった。(中略)呉山や楚地にこだわる必要はない。(中略)人生の行程には順境もあれば逆境もあるということの比喩ととっておけば十分であろう」とある。【笠重呉山雪 鞋香楚地花】
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