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微風吹幽松

微風吹幽松

ふうゆうしょう

『寒山詩』
微風吹幽松
ふう ゆうしょう
近聽聲愈好
ちかけば こえ愈〻いよいよ
  • 微風 … そよかぜ。
  • 幽松 … 静かな松。
  • 微風吹幽松 近聴声愈好 … 入谷仙介/松村昻『禅の語録 13 寒山詩』〔四〕は、「小暗く茂る松をそよ風が吹く。近づけば近づくほどそのそよぎはますます心地よく聞こえてくる」と訳している。
  • 柴山全慶編『禅林句集』には、「目前そのままの妙趣。至人の妙なる心境」とある。【微風吹幽松近听聲愈好】
  • 『禅語字彙』には、「目前底なり」とある。【微風吹幽松近听聲愈好】
  • 芳賀幸四郎『新版一行物』には、「……この二句を要約したような句に、『閑坐して松風を聴く』というのがあり、茶掛としてもよく揮毫されているが、これまた、どこで、どう聴いたらよいであろうか。(中略)これについて参考になるのは、『もんは心聞の好きにかず』という句であり、また宗峰しゅうほう妙超みょうちょう(大燈国師)の作と伝えられる、『耳に見て目で聞くならば疑わじ おのずからなる軒の玉水』という歌である。しかし、これ以上は皆様の工夫に待つほかはない」とある。【微風吹幽松 近聴声愈好】
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