
始隨芳草去
始めは芳草に随って去る
『碧巌録』第三十六則
首座云、到什麼處來。始隨芳草去、又逐落花回。座云、大似春意。
首座云く、什麼の処にか到り来たれる。始めは芳草に随って去り、又た落花を逐うて回る。座云く、大いに春意に似たり。
- 入矢義高監修/古賀英彦編著『禅語辞典』には、「はじめ春草をたどって行き、こんどは落花を追って帰る。春の遊山の情景」とある。【始随芳草去、又逐落花回】
- 柴山全慶編『禅林句集』には、「無心にして行じ、無作にして作す妙境界」とある。【始隨芳草去又遂落花回】
- 『禅語字彙』には、「詩意は、初春に郷を去て晩春に歸村せし句なるも、禪語としては、少しも粘ばり氣にない處をいふたもので、舌頭無骨の機語なり」とある。【始随芳草去又遂落花回】
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