八角磨盤空裏走

八角（はっかく）の磨（ま）盤（ばん）空（くう）裏（り）に走（はし）る

『虚（き）堂（どう）録（ろく）』他

八角磨盤空裡走、金毛獅子變成狗。

八角（はっかく）の磨（ま）盤（ばん）空（くう）裏（り）に走（はし）り、金毛（きんもう）の獅子（しし）変（へん）じて狗（いぬ）と成（な）る。

金毛獅子 … 『新版禅学大辞典』には、「すぐれた人物を評していう。転じて修行が円熟し、力量の鋭い者にたとえる」とある。【金毛師子】
『新版禅学大辞典』には、「とりつきどころのない自在のはたらきのたとえ。磨盤は石臼。八角の石臼が空中に走るとは、思慮分別を超えた境地のたとえ」とある。【八角磨盤空裡走】
入矢義高監修／古賀英彦編著『禅語辞典』には、「古代印度の神話に見える武器の一つで、八つの尖りをもつグラインダー（研磨盤）が空中を旋転して、一切のものを破砕する。すさまじい破壊力の喩え」とある。【八角磨盤空裏走】
柴山全慶編『禅林句集』には、「八角の石臼が空に飛び、獅子が自由に犬ともなる。識情分別を超えた悟りの妙機用」とある。【八角磨盤空裡走金毛獅子變成狗】
『禅語字彙』には、「機語なり。智解すべからず」とある。【八角磨盤空裏走】

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