無風絮自飛
風無くして絮自ずから飛ぶ
『宗統編年』、『槐安国語』
不雨花猶落、無風絮自飛。
雨ならずして花猶お落ち、風無くして絮自ずから飛ぶ。
- 絮 … 柳絮。やなぎのわた。
- 柴山全慶編『禅林句集』には、「自然法爾の妙相、又は無常に喩う」とある。【不雨花猶落無風絮自飛】
- 『禅語字彙』には、「時到れば事自ら成るの意。絮は柳絮なり」とある。【不雨花猶落無風絮自飛】
- 芳賀幸四郎『新版一行物』には、「……晩春の情景を叙したものである。(中略)雨も降らぬのに、その時がきたので自らハラハラと散る花のたたずまい、また風も吹かぬのに、どこをめざすでもなく悠々と飛んで行く柳絮の姿は、まさに無作無心そのものである。禅者はこの落花と飛絮とに、無作無心・自然法爾・法爾自然という自らの理想とする生き方の好模範を看取し、そうありたいとの願いをこめて、この対句をこよなく珍重するのである」とある。【不雨花猶落無風絮自飛】
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関連リンク
- 禅林句集(国立国会図書館デジタルコレクション)
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