南山起雲北山下雨
南山に雲を起こし北山に雨を下す
『碧巌録』第八十三則
擧。雲門示衆云、古佛與露柱相交、是第幾機。自代云、南山起雲、北山下雨。
挙す、雲門、衆に示して云く、古仏と露柱と相交わる、是れ第幾機ぞ。自ら代って云く、南山に雲を起こし、北山に雨を下す。
- 水流元在海 … 『禅林句集』では「水流元入海」に作る。
- 『新版 禅学大辞典』には、「南の山には雲が起り、北の山では雨だ。目前に展開している事象をもって古佛の当体を直示したもの。南山と北山は対立の意ではなく、本来一つのものであり、雲が起り雨がふっている姿がそのまま法体の現成であるとみること」とある。【南山起雲北山下雨】
- 入矢義高監修/古賀英彦編著『禅語辞典』には、「ツーカーの仲」とある。【南山起雲、北山下雨】
- 柴山全慶編『禅林句集』には、「萬物自然の交參無爲の妙契をいう」とある。【南山起雲北山下雨】
- 『禅語字彙』には、「無心と無心が、相ひ應じ相ひ映ずるをいふ」とある。【南山起雲北山下雨】
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