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日日是好日

日日是好日

日日にちにち好日こうにち

『雲門広録』、『碧巌録』第六則
〔雲門広録〕
示衆云、十五日已前不問爾、十五日已後、道將一句來。代云、日日是好日
しゅしめしていわく、じゅうにちぜんなんじわず、じゅうにち已後いごいっきたれ。かわっていわく、日日にちにち好日こうにち
  • 日日 … 古くより「ニチニチ」と読み慣わす。「ヒビ」とは読まない。
  • 好日 … 古くより「コウニチ」と読み慣わす。「コウジツ」「コウビ」とは読まない。
  • 類語に「年年是好年」がある。
  • 『新版 禅学大辞典』には、「佛者はいたずらに過去を悔い、未来に望みを託せず、常に積極的に今日に生きるべく努める。雲門文偃がこのようにいうのは、日日が最上最高の日であり、かけがえのない一日であり、今日を使得するのが正しい佛者のあり方であるという垂語である。この好日が吉辰という意味で、日として吉辰でない日がない。毎日毎日がみな佛法挙揚の吉辰であるという意味にも解されている」とある。【日日是好日】
  • 入矢義高監修/古賀英彦編著『禅語辞典』には、「毎日々々がめでたい」とある。【日日是好日】
  • 柴山全慶編『禅林句集』には、「一心無事なれば何をか思い煩うべき。今日只今の尊さを歡べば足る」とある。【日日是好日】
  • 『禅語字彙』には、「毎日毎日好い日ぞ、何處に惡日があるか、暦を繰て見よの意。とはいふものゝ、此句は身心脱落し去た上からいふ語なる故、恁麼ならざる者は、日日是れ物に轉ぜられて迷動する惡日じや」とある。【日日是好日】
  • 芳賀幸四郎『新版一行物』には、「……凡夫は『人生は楽しむものなり』と考え、悲と喜とを嫌い喜と楽とだけを吸い取ろうと取捨するのに対し、真の禅者は『人生は単に楽しむものではなく味わうものである、しかも悲喜苦楽みな人生の味わいである』として、これらをしょうじゅしてまともに味わおうとするのである。また凡夫は喜び悲しむといっても、実は外境によって喜ばされ悲しまされているにすぎないのに、真の禅者は嬉しい時には自ら主体的に喜び、悲しい時には自ら主体的に悲しみ、これを味わうのである。こう生きれば順境はもとより可、逆境また風流である」とある。【日日是好日】
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