寶劍在手裏

宝剣（ほうけん）手（しゅ）裏（り）に在（あ）り

出典不詳

柴山全慶編『禅林句集』には、「すぐれた戰將は殺活自在の妙機を具えている」とある。【寶劍在手裡】
『禅語字彙』には、「殺活自在の意」とある。【寶劍在手裡】
芳賀幸四郎『新版一行物』には、「……仏性のはたらきの一つである智慧――根本の大智慧・いわゆる文殊（もんじゅ）の智慧が、万人に本来そなわっていることは理の当然である。そしてこの文殊の智慧を、一切の迷妄をズバリと截断（せつだん）するその鋭利さに着目して、古来、金剛王宝剣・般若（はんにゃ）の智剣・吹毛（すいもう）の剣などと称しているのである。ここにいう『宝剣』とはまさにその金剛王宝剣のことで、文殊の智慧のたとえにほかならない。（中略）禅の修行に励んで文殊の智慧、すなわちここにいう金剛王宝剣を発見し、それをしっかと手中におさめ、これを臨機応変・殺活自在に使いこなすことを、『宝剣　手裏に在り』といったのである」とある。【宝剣在手裏】

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