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行雲流水

行雲流水

行雲こううんりゅうすい

しょくしゃみん推官すいかんあたうるのしょ
大略如行雲流水、初無定質、但常行於所当行、常止於所不可不止、文理自然、姿態横生。
たいりゃく行雲こううんりゅうすいごとく、はじ定質ていしつく、つねまさくべきところき、つねとどまらざるからざるところとどまり、ぶんぜんにして、姿たい横生おうせいす。
  • しょく … 1036~1101。北宋の政治家、詩人、書家。東坡居士と号す。唐宋八大家の一人。
  • しゃみん推官すいかんあたうるのしょ(與謝民師推官書) … 『東坡全集』巻七十五、『唐宋八大家文読本』巻二十三。
  • 行雲流水 … 行く雲と流れる水のように、とどまることなく移り変わることのたとえ。また、物事に執着せず、自在に動くことのたとえ。
  • 定質 … 一定の質。
  • 文理 … 文章の筋。
  • 姿態 … 面白い様子。
  • 横生 … 表面に生じる。
  • 『新版 禅学大辞典』には、「(1)雲や水の無罣礙にゆくさまより、転じて執着なき自由なる心境。(2)一所不住で大自在に処する禅の修道者のあり方をいう」とある。【行雲流水】
  • 芳賀幸四郎『新版一行物』には、「……『行雲流水』のように生きるとは、どう生きることであろうか。その一つは、『雲悠々、水せん々』の場合と同じく、雲のように悠々としかも無心に生き、また水にも似て無相で行動すること、あたかも観音菩薩のようにしょに応じてそのすがたを千変万化させながら無礙自在に生きることである。しかし、禅者がこの句に託するもう一つの願いは、白雲がいつのまにかその形を変え、風のまにまに東へ西へと移動して一つ処にとどまることがないように、また水があるいは瀬となりあるいは淵となりながらも、絶えず流れてとどまることがないように、『一処いっしょじゅう』すなわち執着しゅうじゃくで生きたいという願いである」とある。【行雲流水】
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