雲收山嶽靑

雲（くも）収（おさ）まりて山岳（さんがく）青（あお）し

『古尊宿語録』

恁麼則日出乾坤耀、雲收山嶽靑。

恁（いん）麼（も）ならば則（すなわ）ち日（ひ）出（い）でて乾坤（けんこん）耀（かがや）き、雲（くも）収（おさ）まりて山岳（さんがく）青（あお）し。

類語に「雲（くも）消（き）えて山岳（さんがく）露（あらわ）る（雲消山岳露）」がある。
乾坤 … 天と地。
柴山全慶編『禅林句集』では、「雲」を「雨」に作り、「朝晴れの快活さ、雨後の山色の鮮かさ。現成そのまま悟りの妙景」とある。【日出乾坤耀雨収山岳青】
『禅語字彙』には、「現成底なり。朝晴れの快活さをいふ」とある。【日出乾坤輝雲收山岳清】
『句雙葛藤鈔』には「一点ノ迷雲ガナイキラリトシタ」とある。【日出乾坤輝雲收山岳青】
沖本克己／竹貫元勝著『これで大丈夫禅語百科』には、「……『日出乾坤輝（日（ひ）出（い）でて乾坤（けんこん）輝（かがや）き）、雲収山岳青』の後半部をとったもの。自然の清々しい光景をいい留めた言葉だが、日を仏性に、雲を煩悩になぞらえて悟りの境地をあらわしたものと解することもできる。……」とある。【雲収山岳（嶽）青】

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