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體露金風

體露金風

たい金風きんぷう

『雲門広録』、『碧巌録』第二十七則
〔碧巌録、第二十七則〕
擧、僧問雲門、樹凋葉落時如何。雲門云、體露金風
す、そう雲門うんもんう、「しぼつるとき如何いかん」。雲門うんもんいわく、「たい金風きんぷう」。
  • 体露 … 全体が露れること。
  • 金風 … 秋風。
  • 『新版 禅学大辞典』には、「雲門と僧との問答による語。金風は秋風のこと。秋風の中に佛法の全体が露現し尽していること。木の葉を散らして吹く秋風に分別妄想の滅却を託して述べたもの」とある。【體露金風】
  • 入矢義高監修/古賀英彦編著『禅語辞典』には、「『金風』は秋のみのりの風。その金風をまるごと露呈する。円成の時節」とある。【体露金風】
  • 柴山全慶編『禅林句集』には、「體露は全體露現、金風は秋風のこと。大地一杯秋風颯々たり」とある。【體露金風】
  • 『禅語字彙』には、「……清い露、爽快な秋風と、秋景を點出して宇宙の全體を現はす語なるも、公案なれば參究を要する的意あり、參じて知るべし」とある。【體露金風】
  • 沖本克己/竹貫元勝著『これで大丈夫禅語百科』には、「まるごと秋風。體露はまるごとさらけだすこと。真実が隠しなく現れる様子。秋は五行説で金をあてるから金風とは秋の風のこと。文字に引かれて黄金色の光景を思い浮かべるがそれでもよい。(中略)落葉に事寄せて禅問答をしかけたのに真っ向から答えて小細工を封じた機略の言葉」とある。【體(体)露金風】
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