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和氣兆豊年

和氣兆豊年

和気(わき)豊年(ほうねん)を兆(きざ)す

『虚(き)堂(どう)録(ろく)』巻九
只如萬乘帝君、深信此道、遠降御香、祈求瑞雪。應禱一句、作麼生。師云、和氣兆豊年。僧云、與麼則難逃化育。師云、知恩者少。
只(た)だ万(ばん)乗(じょう)の帝君(ていくん)の如(ごと)きは、深(ふか)く此(こ)の道(みち)を信(しん)じ、遠(とお)く御香(ぎょこう)を降(くだ)して、瑞雪(ずいせつ)を祈求(きぐ)せしむ。祷(とう)に応(おう)ずる一(いっ)句(く)、作麼(そも)生(さん)。師(し)云(いわ)く、和気(わき)豊年(ほうねん)を兆(きざ)す。僧(そう)云(いわ)く、与麼(よも)ならば則(すなわ)ち化(か)育(いく)を逃(のが)れ難(がた)し。師(し)云(いわ)く、恩(おん)を知(し)る者(もの)は少(すくな)し。
  • 和気 … のどかな気象。
  • 兆 … 起こり始まろうとする気配がある。
  • 入矢義高監修/古賀英彦編著『禅語辞典』には、「季節の順当さは豊年のきざし」とある。【和気兆豊年】
  • 柴山全慶編『禅林句集』には、「五風十雨氣候和順は豐年のきざし」とある。【和氣兆豊年】
  • 『禅語字彙』には、「五風十雨は豐年の兆なり」とある。【和氣兆豐年】
  • 芳賀幸四郎『新版一行物』には、「……この句のおおよその意味は、『今年は元旦から天気もよく天地の間に和気が充満している。雪は豊年の兆というが、皇帝の祈りに応えてその雪も降った。今年は天災地変もなく天候もさぞかし和順で、五風十雨と調和的で、さだめし豊年満作であろう。この充満した和気で、秋の豊作が予見される』というほどの意味である。これは天候が和順で豊作であれかし、という願いと期待とをこめためでたい語である。(中略)この一軸は正月や陰暦二月四日に行なわれる祈年祭(としごいのまつり)(五穀豊饒・天下泰平などを祈る祭、春祭)の頃の茶会に掛けて最もふさわしいが、その他の場合に掛けてもむろん結構である」とある。【和気兆豊年】
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