一滴潤乾坤
一滴乾坤を潤す
『景徳伝灯録』
僧問、如何是西來意。師曰、四溟無窟宅、一滴潤乾坤。
僧問う、如何なるか是れ西来意。師曰く、四溟、窟宅無く、一滴乾坤を潤す。
- 一滴 … ひとしずく。
- 乾坤 … 天地。
- 芳賀幸四郎『新版一行物』には、「……その意味は二様に解釈できる。(中略)絶対の世界は一味平等で、そこには大小・長短・広狭などの差別はない。(中略)この句は、この絶対の見地に立って、一滴の水がよく宇宙乾坤を潤すと述べたのだ、とするのが第一の解釈である。(中略)第二の解釈は、『一滴』を『曹源の一滴水』と解釈するのである。(中略)禅界を潤す五家・七宗・二十四流は、みな曹渓に発した一滴の水を源とするものである。これを『曹源の一滴水』というのであるが、『一滴、乾坤を潤す』とは、この史実を踏まえて、(中略)大鑑慧能に対する報恩感謝の意をこめた一句なのである。(中略)達磨忌・大燈忌の茶会などにはむろんのこと、利休忌・宗旦忌ないし各流の流祖忌の茶会などに掛けるのに、最も似つかしいものというべきである」とある。【一滴潤乾坤】
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関連リンク
- 景徳傳燈録(ウィキペディア)
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