結果自然成

結（けっ）果（か）自（じ）然（ねん）に成（な）る

『小室六門』、『六祖壇経』他

〔小室六門〕
吾本來茲土、傳法救迷情。一華開五葉、結果自然成。

吾（わ）れ本（も）と茲（こ）の土（ど）に来（き）たり、法（ほう）を伝（つた）えて迷（めい）情（じょう）を救（すく）う。一（いっ）華（か）五（ご）葉（よう）を開（ひら）き、結（けっ）果（か）自（じ）然（ねん）に成（な）る。

一華開五葉 … 『禅林句集』では「一花五葉開」に作る。
『新版禅学大辞典』には、「結果が自然に成立すること。達磨の伝法偈中の一句」とある。【結果自然成】
入矢義高監修／古賀英彦編著『禅語辞典』には、「一つの花が五つの葉をしげらせ、みのりがおのずと成就する。達磨の語」とある。【一花開五葉、結果自然成】
柴山全慶編『禅林句集』には、「心華が五辨を開いて、佛果が自然に成就する」とある。【一華開五葉結果自然成】
『禅語字彙』には、「一心五智開發して、佛果自から成就すの意。達磨傳法の偈の一句なり」とある。【一華五葉開結果自然成】
沖本克己／竹貫元勝著『これで大丈夫禅語百科』には、「菩提達磨が慧可（えか）に与えた伝法（でんぽう）偈（げ）の言葉。（中略）『六（ろく）祖（そ）壇（だん）経（きょう）』にも引用されるから、達磨の法が順次受け継がれ六（ろく）祖（そ）慧（え）能（のう）にまで至って大きく結実することを指すと解釈するのが正しいが、さらに後になって五つの流派（五家）にわかれつつ繁栄する姿を予言したものという説がある」とある。【結果自然成】

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