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江月照松風吹

江月照松風吹

江月こうげつらしてしょうふう

『証道歌』
江月照松風吹、永夜清宵何所爲。
江月こうげつらしてしょうふうく、えいせいしょうなんところぞ。
  • 証道歌 … よう玄覚(665~713)著。『信心銘』、『十牛図』、『坐禅儀』とともに『四部録』の一つ。ウィキペディア【証道歌】参照。
  • 松風 … 松の木に吹く風。静寂の世界を表す。また、茶の湯では茶釜の煮えたぎる音をさす。
  • 『新版 禅学大辞典』には、「江上の月は輝き、松の枝をわたる風は清い。悟境の妙なる風光をいう」とある。【江月照松風吹】
  • 柴山全慶編『禅林句集』には、「すりあげた悟後の妙境界。悟りの臭みも無くなった妙處。天眞の妙消息」とある。【江月照松風吹】
  • 『禅語字彙』には、「好箇の境地、此間自己沒量じや」とある。【江月照松風吹】
  • 芳賀幸四郎『新版一行物』には、「時は秋もなか、天空に一輪の月が皓々こうこうと輝き、大河がその影をくっきりと映して悠々と流れている。しかも、この美しい景観に伴奏するかのように、岸辺の松が颯々さっさつたえなる楽を奏している。実になんともいわれぬよい風趣であるが、これはいったい何ものがこうあらしめているのであろうか、何ものの所為なのであろうか。(中略)端的に結論をいえば、仏教のいわゆるにょ、儒教のいわゆる天命、老子のいわゆる大道が然らしめているのである」とある。【江月照松風吹】
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