彩鳳舞丹霄
彩鳳丹霄に舞う
『五家正宗賛』巻二、『五灯会元』巻十九
〔五灯会元、巻十九、五祖法演禅師〕
三佛侍師於一亭上夜話。及歸燈已滅。師於暗中曰、各人下一轉語。佛鑑曰、彩鳳舞丹霄。佛眼曰、鐵蛇横古路。佛果曰、看脚下。師曰、滅吾宗者、乃克勤爾。
三佛侍師於一亭上夜話。及歸燈已滅。師於暗中曰、各人下一轉語。佛鑑曰、彩鳳舞丹霄。佛眼曰、鐵蛇横古路。佛果曰、看脚下。師曰、滅吾宗者、乃克勤爾。
三仏、師に一亭上に侍して夜話す。帰るに及んで灯已に滅す。師、暗中に於いて曰く、「各人、一転語を下せ」。仏鑑曰く、「彩鳳、丹霄に舞う」。仏眼曰く、「鉄蛇、古路に横たう」。仏果曰く、「脚下を看よ」。師曰く、「吾が宗を滅する者は、乃ち克勤のみ」と。
- 彩鳳 … 五色の美しい鳳凰。
- 丹霄 … 赤く染まった空。
- 柴山全慶編『禅林句集』には、「美しい鳳が彩雲ただよう天に舞う、何の瑞祥ぞ」とある。【彩鳳舞丹霄】
- 『禅語字彙』には、「瑞祥無上の意。祝語なり」とある。【彩鳳舞丹霄】
- 芳賀幸四郎『新版一行物』には、「……めでたいものとしてよく年頭の茶会でお目にかかるものである。(中略)この句は『五色の翼をもつ鳳と凰との一双が、天下泰平・万民和楽の聖代を祝って出現し、雲一つない天空に悠々と舞い遊んでいる』という意味である。(中略)聖代を祝ったもので、仏教のいわゆる事々無礙法界の消息をたたえた句である」とある。【彩鳳舞丹霄】
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