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一期一會

一期一會

いちいち

『山上宗二記』、井伊直弼『茶湯一会集』
〔山上宗二記、茶湯者覚悟十躰〕
常の茶の湯なりとも、路地ろじへ入るより出るまで、一期に一度の会のように亭主をけいすべし、世間雑談、無用也。
〔茶湯一会集〕
そもそも、茶湯の交会は、一期一会といひて、たとへハ幾度おなじ主客交会するとも、今日こんにちの会にふたゝひかへらさる事を思へハ、実に我一世一度の会也、去るニより、主人ハ万事ニ心を配り、いささかまつのなきやう深切実意を尽し、客ニも此会ニまた逢ひかたき事をわきまへ、亭主の趣向、何壱つもおろかならぬを感心し、実意を以て交るへき也、これを一期一会といふ。
  • 『新版 禅学大辞典』には、「一生に一度の会。個個の茶会は同じことが再びくりかえすことはないのであるから、茶会の時は、主客が全身心を挙して茶を接待し、道を現成させねばならぬということ」とある。【一期一會】
  • 芳賀幸四郎『新版一行物』には、「『一期』とは人間の一生涯のこと、『一会』とはただ一度の会合のことである。『一期一会』とは、今日のこの茶会はわが生涯において二度とない茶会、ただ一度限りの茶会であることを深く肝に銘じ、主客ともに力いっぱい誠意をつくして茶会に取り組めという教えである。(中略)しかし、一期一会は茶会だけに限ったことではない。およそ私たちにとって、今日の一日は二度とないただ一度限りの一日である。したがって、今日の会合は、家庭のまどいも友人との会談も、学校や会社での集会も、みな一期一会のものである。とすれば、これらにおいて、茶会の場合と同様、『いささか麁末そまつのなきやう深切実意を尽し』て交わるべきことは、今さらいうまでもあるまい」とある。【一期一会】
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