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説似一物即不中

説似一物即不中

せつ一物いちもつそくちゅう

『景徳伝灯録』、『六祖壇経』他
〔六祖壇経、機縁第七〕
師曰、甚處來。曰、嵩山。師曰、什麼物恁麼來。曰、説似一物即不中
いわく、「いずれのところよりかたる」。いわく、「嵩山すうざん」。いわく、「什麼なにものいんたる」。いわく、「せつ一物いちもつそくちゅう」。
  • 説似一物即不中 … 「いて一物いちもつたるもすなわたらず」と訓読できる。
  • 『新版 禅学大辞典』には、「南岳懐譲と六祖との機縁の語。言語で説明しようとしても真意を述べることができない。本分のことについては説明したとたんに的はずれだ」とある。【説似一物即不中】
  • 入矢義高監修/古賀英彦編著『禅語辞典』には、「何かを言挙げすればもうピントはずれ。南嶽懐譲が六祖慧能の『什麼物恁麼来』という質問に対して答えた言葉」とある。【説似一物即不中】
  • 柴山全慶編『禅林句集』には、「一物を説似(説示)するも即ち中らず。佛性の端的は何と云つても的中はせぬ。南嶽懷讓禪師の語」とある。【説似一物即不中】
  • 『禅語字彙』には、「這箇本分底の事は、一言でも云へば即ち當らずの意」とある。【説似一物即不中】
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