陽春布德澤
陽春徳沢を布く
「長歌行」(『楽府詩集』巻三十)
陽春布德澤
陽春 徳沢を布き
萬物生光輝
万物 光輝を生ず
- 類語に「春光徳沢を生ず」(春光生德澤)がある。
- 陽春 … 暖かな春の季節。
- 徳沢 … よい恵み。恩恵。
- 光輝 … かがやき。
- 沖本克己/竹貫元勝著『これで大丈夫禅語百科』には、「温暖な春の時節に天子の恩沢があった。そのめぐみに人々の喜びはいかばかりか」とある。【陽春布徳澤】
- 有馬頼底監修『茶席の禅語大辞典』には、「長く静かな冬の眠りに就いていた万物を覚醒させて生命力を与える、春の陽光の豊かな恵みを讃えた句。『徳沢』は『恵み』の意で、多く天子の仁政による恩恵の意味で用いられる。転じて、悟りの境地に達した修行者が、その生き生きとした心によって衆生に恵みを与えること」とある。【春光生徳沢】
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関連リンク
- 楽府(ウィキペディア)
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