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閑古錐

閑古錐

かんすい

『毒語心経』
徳雲閑古錐、幾下妙峰頂、傭他癡聖人、擔雪共塡井。
徳雲とくうんかんすいいくたびかくだみょうちょう聖人せいじんやとって、ゆきにないてともせいうずむ。
  • 毒語心経 … 白隠慧鶴(1686~1769)が般若心経に著語と頌を付したもの。一巻。
  • 閑古錐 … 円熟した道者に対する尊称。「閑」は、しずか。「古錐」は、使い古した錐。「老古錐」と同義。
  • 井 … 井戸。
  • 『新版 禅学大辞典』には、「閑はしずかなの意。古錐は古いきり。世事俗情にひきまわされない悠悠たる真の道者。真実の佛者に対する尊称。閑道人」とある。【閑古錐】
  • 入矢義高監修/古賀英彦編著『禅語辞典』には、「道忠和尚は言う『きりは元来するどいものであるけれども、古くなると丸くなって役に立たなくなる。それを、老いぼれて聡敏の機智のなくなったことになぞらえる』と(『葛藤語箋』六)。しかしまた、するどさを消し去って枯れ切った老成ぶりをいうこともある」とある。【老古錐】
  • 柴山全慶編『禅林句集』には、「徳雲は、自己の風光をかくして悟りの座を下り、他の痴聖と共に雪を擔って井戸を填める無駄事をやっている。凡位に下った痴聖の止むことなき慈悲行である。徳雲は華嚴經入法界品、善財童子との説話による」とある。【徳雲閑古錐幾下妙峰頂傭他痴聖人擔雪共塡井】
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