玲瓏八面起清風

玲瓏（れいろう）八面（はちめん）清風（せいふう）を起（お）こす

『嘉泰普燈録』巻二十九

烈焔堆中掬飛雪、玲瓏八面生清風。

烈焔（れつえん）堆（たい）中（ちゅう）飛（ひ）雪（せつ）を掬（すく）い、玲瓏（れいろう）八面（はちめん）清風（せいふう）を生（しょう）ず。

『禅林句集』では「玲瓏八面起清風」であるが、出典の『嘉泰普燈録』では「玲瓏八面生清風」に作る。
玲瓏 … 美しく澄みきっているようす。
八面 … あらゆる方面。
『新版禅学大辞典』には、「玲瓏は明らかに見えること、光明のさま。もと珠光の内外を透徹する様子を示した語。八面玲瓏は、何れの方面にも透きとおって明らかなこと。転じて、心中になんのわだかまりがないことを意味する。四方八面通達無礙の妙用をいう」とある。【八面玲瓏】
入矢義高監修／古賀英彦編著『禅語辞典』には、「一切をありのままに徹見する心境。また、そこに見て取られた透明な世界」とある。【八面玲瓏】
柴山全慶編『禅林句集』には、「カラリと大悟した心中の消息」とある。【玲瓏八面起清風】

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